
1 商業科で学ぶ
商業科が設置されている肢体不自由児の学校は全国でも珍しく、本校の特色の一つとなっています。商業科では、職業教育を主体として学び、社会自立を目指し、多様な生き方から幅広い分野で社会に貢献できる人材の育成を行っています。また、商業高等学校に準じた教育が行われ、卒業時には同等の卒業証書が授与されます。教科書や参考書、問題集は商業高等学校の生徒と同じものを使用しています。そのため、座学だけではなく、前期と後期に行われる定期テストや小テスト、実習を全員が履修します。着実に力を付け、卒業時には自分の「夢」を叶えましょう!
(1)座学
商業科目では、下記の科目を学年ごとに履修します。

(2)実習
主にパソコンでオフィスソフトを活用した授業を様々な場面で取り入れ、実習を繰り返す中で理解を深め定着できるようにしています。特に、企業で働くことを意識し、一人一人の障害に応じた入力や操作方法を一緒に探しながら学ぶことを大切にしています。
(3)特徴
商業科目の学習では、自ら考えて学習に取り組むことを重視し、より実践的な力を身に付けられるよう工夫しています。特に、2・3年生の「課題研究」や「ネットワーク活用」では、校内での「写真展」や「販売実習」を自分たちで計画し、商業科目の横断的・総合的な学習を行います。また、SDGsの視点をもち、障害者自身も社会の一員であることから意識と自覚の促進を行っています。写真展では、発展途上国の写真を掲示し、伝え方の工夫を学んでいます。販売実習では、フェアトレード商品を扱い、仕入れから決算処理までを体験します。活動家から生産者の生活の様子や文化などを直接聞き、知識を深める機会を設けています。その他、エコ商品やオリジナル商品の開発を行っています。令和6年度はガラスアートに挑戦し、40周年記念のイメージキャラクターを生徒全員が関わり、完成させました。他には、中川運河のPRとして、オリジナルキーホルダーを販売しました。販売で得た利益は寄付しています。

2 資格取得(令和6年度)
(1)全国商業高等学校協会
①ビジネス文章実務検定(1級~3級)
②ビジネスコミュニケーション検定
③情報処理検定(2・3級)
④簿記検定(2・3級)
(2)愛知県特別支援学校職業教育研究会主催
①ワープロ技術検定
②コンピュータ技術検定(表計算部門)
*パソコン操作の入力機器は、できるだけ生徒の実態に対応できるように準備しています。現在は、小型のキーボード3種類、小型の無線マウスとトラックボールが各2種類ずつ、多機能型のトラックボールが1種類あります。脳性まひや筋ジストロフィー症などで可動域が狭い人にはトラックボールでの操作だけではなく、アクセシビリティの設定で調整を行い、操作性の向上を図っています。

3 大会応募(令和6年度)
現在の商業科の強みは、「研究分野」で結果を出していることです。

4 校外での活動(令和6年度)

5 交流

6 新しい取組

7 40周年記念事業
本校は、令和6年度に開校40周年を迎えました。そこで、記念となるファイルのデザインを商業科で行いました。商業科生徒が描いた絵と撮影した写真を使い、「明るく」「夢」のある雰囲気を意識して作成しました。また、背景となる青空と地面は、商業科全生徒が描いたものを、少しずつ切り取ってグラデーションにした後、エアブラシでなじませています。みんなの力を結集した作品が、文化祭後に全校生徒へ手渡され、商業科生徒も感無量でした。貴重な経験ができました。

